水草に集団で産卵するキトンボ



何かトンボの風景でも撮れないかなと郊外を走り、この溜池にやって来た。
溜池を回る小道を歩き終点まで来てみると、水位が下がり顔を出した草地にトンボが群れていた。
急な坂を下りて間近に観察したら、数多くの産卵中のキトンボだった。中央の緑の部分がその場所。
2007年10月2日 青森市・諏訪沢奥の溜池





これはすごいと感嘆し、ローアングルで撮り始めた。近づくと逃げてしまうので、
全て200mmの望遠側での撮影だ。広角で近接撮影をしたかったが・・・。
数えてみたら20ペアほどが群れていた。草は朝露で濡れていた。
犬も歩けば棒に当たる、やはりいい写真は足で稼がにゃ。
2007年10月2-4日 青森市・諏訪沢奥の溜池






一心不乱に産卵中のペアの写真集です。
産卵中のメスは肢を下げているが、高いところを飛ぶときはオスと同じように折りたたんでいる。

翅の動きを止めたくて高速シャッターで撮ったり、色々撮影条件・カメラを替えて撮ったので
3日も通ってしまった。




どんな草に産卵しているんだろうと、写真で記録をとった。
この草は水草ですね。水面から出ても元気だ。





この草は一見陸上植物のように見えるが、水草だろうか?
この二種が干上がった場所に茂っていて、どちらにも産卵していた。
2007年10月2日 青森市・諏訪沢奥の溜池

11月8日、水草が専門のHさんから、水草の名前を教えていただきました。
上はアリノトウグサ科フサモ属のタチモ、下はカヤツリグサ科ハリイ属のマツバイです。
どちらも水草ですが、陸上でも生育できるので両生植物と言うそうです。

その後、毎年キトンボの季節になるとここを訪れるが、ため池の水位が高く水草が現れない。
このキトンボの集団産卵風景は、とても稀な出来事だったのです。